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ハイブリッドジャズの歴史 -クリヤ・マコト-


第33回:今月は「アドリブコンテスト&レコ発ツアーのPR」です。。。

  東名阪のジャズプレイヤーの皆さん、クリヤ・マコト主催「アドリブコンテスト」の締め切り間近です!応募者もだいぶ増えてきたけれど、なぜか中部地区のエントリーがいまだゼロ!なぜだ!?
  だってね、名古屋と言えばケイコ・リー、寺井尚子を輩出した街で、優れたプロ・アーティストがいっぱい出てきた所。アドリブ好きも、ジャズメンのタマゴもいっぱいいそうなんだけどなあ・・・。
  みなさん、締め切りは5日、この記事のアップデートからまだ5日間あります。課題曲はこんな曲です。
  ●アドリブコンテスト課題曲の一部:http://members.jcom.home.ne.jp/tothemax/Interlude.mp3

 全編この1コードで、1分半くらい。簡単で超ファンキーでしょ?審査ではテクニックより、オリジナリティーとカッコヨサを重視します。応募方法はYoutubeだけど、もちろん画質や音質は審査の対象外。あくまで演奏を審査します。楽器をプレイする人は是非是非トライしてみてください!
  ●アドリブコンテスト2011サイト:http://music-seraph.com/contest/


  コンテストと同様、アルバム「Art for Life」のリリース記念ツアーのクライマックスが一月後に迫ってきた。ちなみに上のコンテスト、優勝者および準優勝者への賞品は、このライブへのご招待およびこのステージでのぼくらとの共演です!もちろん課題曲のソロの部分をやってもらう予定。そこで今回は、このライブの参加メンバーについてご紹介したい。

rhythmatrix

  まずホスト役のリズムセクションは、ぼくのリーダーバンドの一つでラテンジャズを中心にプレイする「RHYTHMATRIX」。多くのブラジル人アーティストと共演歴を持つベーシスト「コモブチキイチロウ」と、4年間のブラジルでの活動歴を持つパーカッション奏者「安井源之新」、それに準レギュラーとしてオールマイティなドラマー「村上広樹」を擁する。ブラジリアン/サウンドが中心なんだけど、それにジャズがからみ、また様々な音楽のハイブリッドにトライしていて、色彩豊かなアルバム「Art for Life」の世界を再現するには、まさにぴったりのメンバー。ゲストとのコンビネーションも良い感じだと思う。
  このユニットの特徴というのは、「悩みもストレスも全部吹き飛ばす、血湧き肉躍るサウンド」というキャッチフレーズがそのまま表している。メンバー全員がリズムセクションで、地の底からわき出るような躍動するリズムが白眉のリズムコンシャスなユニットだ。当日は、先にリリースしたアルバム「RHYTHMATRIX」からのレパートリーも、ちらっとお届けする予定。

NAOTO

  そして豪華なゲストの一人目は、バイオリンのNAOTO。彼は3日間全部参加してくれる。鮮やかな金髪にアイドル顔の一見草食系男子。その本性は東京藝術大学出のテクニシャンで、在学中からストリングスセクションの一因として数々のスタジオワークをこなしてきた。当時から若いけれど、抜きん出て光るものがあった。バイオリン奏者なのに、巧いので難しいビオラをプレイさせられたこともあった。やがてツアーアーティストとしても活躍を始め、ポルノ・グラフィティなどのロックバンドでもフィーチャーされ注目を集める。そして2005年に満を持してソロデビュー!

  その後媒体でも注目され、ドラマ版「のだめカンタービレ」の第1回、第2回に出演し、バイオリンの演奏指導も行って注目を集めた。ぼくが彼と出会ったのは、新世紀エヴァンゲリオンのヒットを記念して企画されたコンサート「エヴァンゲリオン交響楽」@オーチャードホールでのこと。当時は確か、まだ学生だったんだよね。このアニメでは、ぼくはジャズ・ピアノのパートを担当し、NAOTOもストリングスの一員として全編バリバリに参加していた。これを機に、ぼくのレコーディングでも彼はストリングス・セクションでいっぱい参加してくれるようになった。しかしライブで共演するのは、なんとなんと、1998年の「エヴァ響」以来なんだよね。13年ぶりの快挙!!アルバム「Art for Life」では「Step Ahead」という曲に参加してくれて、やんちゃなジャン・リュック・ポンティ風の快演を披露。ジャンルを超えた素晴らしいインプロヴァイザーなのでご期待ください!

 続いて二人の歌姫をご紹介したい。大阪&東京ではアンニュイなムードで人気のジャズシンガーakikoが参加。アルバムでは「酒とバラの日々」を歌ってくれた。この曲は美しくてぼくも大好きなスタンダード。この名曲を現代風に蘇らせたいなあと思ってリハモをし、蕩々とした感じのソロセクションも作って、「これを歌うのはakikoだな」という確信犯で彼女に依頼をした。ライブでも、「酒バラ」ぼくバージョンfeat. akikoをお届け、プラス他にも数曲歌ってもらう予定。彼女の事もデビュー前から知っているんだけど、アンニュイな雰囲気とは裏腹に実はすごく緻密なアーティストだ。

akiko

レパートリーは多分数百曲におよび、それぞれ譜面もきちんと整理している。作詞作曲もやるし、アドリブのパターンも彼女は、これまで数え切れないくらい書いてると思う。本当に意欲的なアーティストだ。

上田裕香

 もう一人は、名古屋で参加する新進のブラジル系シンガー上田裕香。既にブラジル音楽ファンの間では、密かに話題沸騰しているアーティスト。アルバムでは「Shadow form」でスキャットをやってくれたが、聴けばわかる通り日本人離れしたパワフルな声の持ち主だ。ライブで聴いたら本当にインパクトを受けると思うよ。RHYTHMATRIXとは既に何度も共演していて、そちらのレパートリーも一緒に歌ってもらう予定。彼女は名古屋のみでの参加だから、名古屋と東京とか2カ所聴いてくれたら更に楽しめます!

 そして最後のゲストは、おなじみのサックス太田剣。彼は大阪と東京で参加してくれる。ぼくとはホントに様々な機会で共演していて、レコーディングも何度もやっている。今年も既にツアーをやっているけれど、今回もRHYTHMATRIXサウンドに華を添えてくれることになった。彼は、近年の日本のジャズを特徴付ける「グルーヴジャズ」の中心的人物の一人だ。おなじみなので多くは語らないが、是非お楽しみに!

 ちなみに太田君は今月、NAOTOおよびakikoは先月の動画連載「世界を駆け巡るジャズ」にメッセージを寄せてくれているので、そちらも是非見てね!

太田剣

それからもう一つ。先頃ビルボードライブさんのインタビューを受け、それがホームページに掲載された。話が乗ってものすご〜くディープな話まで展開したので、こちらも是非読んで欲しい。「オーディエンスも選ばれた存在であり、彼らが音楽や文化を生み出している」という趣旨の内容だ。このページ一番下から、ライブの予約も出来るよ!
●ビルボードライブ・インタビュー:https://www.billboard-live.com/membersarea/style/vol86.html

 

 最後になったけれど、アルバム「Art for Life」自体も、各方面から大好評をいただいている。JAZZ JAPAN、JAZZ LIFE、CD Journalの三誌に掲載された、ディスクレビューがぼくのサイトに載ったのでこちらも読んでね。
  ●ディスクレビュー:http://members.jcom.home.ne.jp/tothemax/work/album_new.html

 さらに、ビルボードライブ大阪会報誌にジャズDJの小林径さんがリコメンドを寄せてくれたり、須永辰緒さんがツイッターで「素晴らしい、DJにもオススメ」とつぶやいてくれたり、クラブジャズシーンのオピニオンリーダーにも好評です!ではでは、また来月。

 

<クリヤ・マコト・ライブ情報>
●「Art for Life」リリース記念ツアー・ラテンジャズ編
  出演:RHYTHMATRIX=クリヤ・マコト(pf)、安井源之新(perc)、コモブチキイチロウ(b)、村上広樹(ds)
  7月1日(金)@ビルボードライブ大阪(06-6342-7722)
  スペシャルゲスト=akiko(vo)、NAOTO(vn)、太田剣(as)
  7月2日(土)@名古屋ブルーノート(052-961-6311)
      スペシャルゲスト=NAOTO(vn)、上田裕香(vo)
  7月3日(日)@ビルボードライブ東京(03-3405-1133):
      スペシャルゲスト=akiko(vo)、NAOTO(vn)、太田剣(as)

※詳しくは、クリヤ・マコト・オフィシャルサイトをご覧ください。
クリヤ・マコト・オフィシャルサイト
http://members.jcom.home.ne.jp/tothemax/live/schedule.html

 

●被災者支援サイト「Song for Hope」:http://song4hope.net/
  クリヤ・マコトがオリジナル曲を提供。200円で購入いただくと義援金に充てられます。


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