ジミー・ネッパー(Jimmy Knepper)

1927~2003
チャーリー・ミンガスのバンドの初期からのメンバーで、ミンガスの音楽のアレンジや作曲を担当、
重要な女房役を担っていた。ミンガス自身は作品のイメージが浮かんでもそれを譜面にする力量に
欠けていたらしく、 いつも数人の「下請け」アレンジャーを利用したが、思うような作品に仕上がらないと
アレンジャーを殴ったらしい。
番頭格のネッパーも随分とばっちりを食らったらしく、ネッパーに対する暴行は大きなものだけで2回、
62年には口を殴られて歯を折り、楽器が吹けなくなる。
この時ばかりはネッパーも訴訟を起こしバンドを去るが、70年代には再びミンガスに協力することになる。

トロンボニストとしてはあまり知名度が高くないのだが、テクニックを持ちながらそれに溺れることなく、
トロンボーンらしいフレージングがすばらしいのだが、おそらく過小評価されているミュージシャンの 典型的な部類に入るのではないか?
ウディ・ハーマンクロード・ソーンヒルスタン・ケントンなどの各オーケストラを経て、 68〜74年の
サド・メル・オーケストラに参加、ソロイストの要となる。

特にお薦め
Chair in the Sky

ミンガス亡き後、未亡人の求めでミンガス門下生によりMingus Dynastyなるタイトルで ミンガスの音楽を継承する一連の企画が行われたが、中でもこのアルバムはオリジナルのミンガスよりも出来がいい。
ジョン・ハンディ、チャーリー・ヘイデン、ジョー・ファレル 、ダニー・リッチモンド*、ドン・ピューレンなど
ミンガス所縁のメンバーで、Goodbye Porkpie Hatのアレンジはネッパーの手によるもの。

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